かいわれ大根とその栄養成分や効果効能
|栄養も酵素も豊富! ダイエットにも嬉しいスプラウト

食べ物辞典:かいわれ大根

シャキシャキした食感と、爽やかなを感じる上品な辛味が特徴的なカイワレ大根。年間を通して価格が安定しており、家で再収穫も出来る家庭の味方的な食材の一つでもありますね。大根の新芽ではありますが、栄養面としても同グラムで比較すると大根よりも優れている点も評価されています。ビタミンC・ビタミンE・β-カロテンなどビタミン類を多く含む緑黄色野菜であり、大根の特徴成分であるイソチオシアネートや消化酵素なども含まれていますよ。そんなカイワレ大根の歴史や栄養効果について詳しくご紹介します。

かいわれ大根のイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:カイワレダイコン
英語:White radish sprouts/daikon sprouts

かいわれ大根(穎割れ大根/貝割れ大根)のプロフイール

かいわれ大根

かいわれ大根は爽やかな風味を生かして薬味にも、鮮やかな葉の緑色から親子丼やちらし寿司などの彩りとしても使われているスプラウト。日本で古くから使われてきた食材で和食との相性は抜群。買い忘れたとしても料理ができない自体に陥るような食材ではありませんが、あると見た目も風味も引き締めてくれる存在と言えます。主役というよりも名脇役ポジションの野菜の一つ。爽やかな辛味はお酒のおつまみ・夏場のメニューにもピッタリですし、葉ネギ(芽ネギ)と同じく寿司ネタとして使われていることもあります。

そんなかいわれ大根は“大根”が付く通り大根と同じ種(学名:Raphanus sativus var. longipinnatus)で、薬味・野菜として食べる大根の新芽を指します。カイワレというのも漢字で“穎割れ(貝割れ)”と書き、種子から発芽した幼い2枚の子葉(双葉)が貝殻を開いたように見えることを意味しています。ブロッコリースプラウトや豆苗と同じくスプラウト(発芽野菜/新芽野菜)にあたります。またカイワレという言葉は通常大根のスプラウトのみに使われていますが、スプラウト野菜もしくはアブラナ科に属すスプラウトを総称して“貝割菜”と言う場合もありますよ。

かいわれ大根と大根は同じ種とされていますが、家庭菜園などに使う種子コーナーでは大根用・かいわれ大根用と種子が別に販売されています。これはかいわれ大根として食べるために適した品種・大根として食べるのに適した品種がそれぞれ確立されているため。大根用の種から発芽したものをスプラウト(かいわれ大根)として食べることも出来ますし、かいわれ大根を収穫せずに育てると大根も出来ます。ただしかいわれ大根の種子は大根の収穫には適したものではないので、大根部分が小さい・歪な形になったり、味としても水分が少なく辛味が強いなど、大根用種子から作ったときのように美味しいものは出来ないようです。

ちなみに春の七草として知られる“蘿蔔(すずしろ)”も大根の葉のことですが、こちらはスプラウトとして食べられるかいわれ大根よりももう少し育った状態のものが使用されています。ただし商品として流通しているスズシロは大根ではではなく、二十日大根(学名:Raphanus sativus var. sativus/ラディッシュとも)が使われていることも多いようです。一応どちらも大根類ではありますし、大根よりもラディッシュを多く食べるヨーロッパでもラディッシュの新芽は健康食材として古くから愛されていたと伝えられています。

平成に入った頃からは日本でもスプラウト類が健康食材として注目されていますが、これはスプラウトに親野菜よりも栄養や酵素が豊富に含まれていることが報告されているためです。発芽に伴う代謝によって種子には含まれていなかった成分も含まれていることから、栄養源として非常に優れた存在として評価されています。また工場での水耕栽培が主流であることから一年を通して安定供給され、価格が安定しているというのも魅力と言えますね。薬味・彩りとして食べられることが多いかいわれ大根ですが、ドレッシングをかけてサラダや和え物にして一品作ることも出来ますよ。

かいわれ大根の歴史

かいわれ大根そのものではありませんが、大根の祖先は紀元前2000年以上昔と非常に古い時代から食材として利用されていたと考えられています。原産地が地中海沿岸から中東地域と考えられるためアジアへの伝播は少し遅くなりますが、それでも紀元前のうちには中国へも伝えられ栽培が行われていたようですよ。日本に大根が伝わった時期については諸説あり、説により弥生時代から7~8世紀頃かなり時間差があります。ただし『万葉集』や『日本書紀』など奈良時代に成立したとされる書物には“蘿蔔(すずしろ)”の記述がありますから、奈良時代にはその存在が知られていたのでしょう。

大根の新芽を食べるかいわれ大根は、平安時代から食されるようになったと考えられています。平安時代に記された『和名類聚抄』に記載されている“黄菜(おうさい)”や“さわやけ”がハマダイコンもしくはノダイコンの若芽=かいわれ大根を指していると言われています。当時のかいわれ大根は高級食材だったという説が有力ですが、『うつほ物語』では貧窮していた藤原李英の勉強中にカイワレ大根と思われる“さわやけ汁”を厨女が持ってくるというシーンがあることから、そこまで高級品ではなかったのではという見解もあるそう。江戸時代には流通量も増えレシピ本などにも登場していますが、それでも戦後までは高級料亭や寿司屋などで使われる高級食材という扱いだったようです

かいわれ大根が全国的に普及し、一般家庭で食べられるようになったのは1970年代後半から1980年代にかけてとごく最近のこと。これは水耕栽培方式による量産が可能になったためで、安定して供給できる野菜となったことでもやしと並んで日本のスプラウトとして定着していきます。しかし1996年に大阪(堺市)で起こった学校給食によるO-157集団食中毒事件において、厚生省(現在の厚生労働省)によって食中国の原因が高い食材として公表・かいわれ大根は危険であるというマスコミ報道によって一気に広がり、かいわれ大根の需要は激減します。現在かいわれ大根が原因出でなかったことが認められていますが、当時かいわれ大根生産者はこの風評被害によって倒産・破産に追い込まれただけではなく、自殺してしまう方も出てしまうほどの甚大な被害を被りました。

平成15年には風評被害を受けたカイワレ大根生産業者による民事裁判で国側敗訴の判決も確定していますが、各種メディアによって行われたかいわれ大根叩きからすると、この判決はかなり淡白に報道されたことも否めません。騒ぎが自然消滅したような印象のある方もいらっしゃるかもしれませんが、かつても現在も管理された工場できちんと生産されている食材なのです。華々しく紹介されるブロッコリースプラウトや豆苗などからすると少し地味な印象もありますが、かいわれ大根は日本における元祖スプラウトとも言える食材。栄養豊富な野菜でもありますから、ぜひ家庭料理の中でも取り入れてみて下さい。

かいわれ大根の栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

かいわれ大根は大根(根部分)には含まれていないβ-カロテンやビタミンEを含むため「大根よりも栄養面で優れた存在」とも称される野菜。抗酸化作用を持つビタミンC・ビタミンE・β-カロテンを筆頭に、ビタミンKや葉酸などビタミン類を豊富に含む緑黄色野菜と言えるでしょう。

また大根の特徴成分であるイソチオシアネートや消化酵素なども含まれているため、ビタミン類の補給と合わせて健康維持や美容面でのサポートにも役立つと考えられています。生100gあたりのカロリーは100g、小さめのパック一つ=約50gで10kcal程度と低カロリーなことと合わせてダイエットのサポート食材としても注目されています。

かいわれ大根イメージ

かいわれ大根の効果効能、その根拠・理由とは?

胃腸の調子を整える

かいわれ大根が持つ特徴的なピリっとした辛味は、大根と同じくアリルイソチオシアネートという有機硫黄化合物が元となっています。イソチオシアネートは様々な機能性を持つ可能性が注目されている成分ですが、優れた殺菌・抗菌性を持つことも報告されています。薬味のような感覚でかいわれ大根が使われてきたのは、風味だけではなくワサビや大根おろしなどと同様に食中毒予防の意味合いもあったのかもしれませんね。

加えてかいわれ大根には消化を助けてくれるジアスターゼ(アミラーゼ)やオキシターゼなどの酵素類も含まれており、炭水化物・タンパク質・脂質の消化を促す働きも期待されています。さすが「天然の消化剤」とも呼ばれる大根の赤ちゃんと言うところでしょうか。ローフードや酵素栄養学でかいわれ大根は酵素を多く含む食材としても注目されているそうです。そのほかアミラーゼは胃酸の分泌をコントロールすることで胃が弱っている時や胃もたれ・胸焼けの改善に効果が期待されていますし、胃腸粘膜の再生を促すとされる葉酸もかいわれ大根には多く含まれています。消化酵素の摂取と合わせて胃腸機能を整える働きも期待できるでしょう。

ただし、アリルイソチオシアネートは大根・かいわれ大根などにそのまま含まれているわけではなく、グルコシノレート(芥子油配糖体)のシニグリンという形で含まれています。食べる際に細胞が破壊され酸素に触れることでミロシナーゼと呼ばれる酵素と反応し、アリルイソチオシアネートが生成されています。このミロシナーゼ酵素は熱に弱い性質からアリルイソチオシアネートの摂取は“生”が望ましいとされていますし、ジアスターゼなどの消化酵素類も同様に加熱により減少してしまいます。かいわれ大根を食べる時はなるべく生、辛味や苦みが気になる場合でもさっと加熱する程度で食べるのがおすすめです。

疲労回復・夏バテ対策

3大栄養素の消化・吸収サポートが期待できる消化酵素類を多く含むことから、かいわれ大根は疲労回復を助けてくれる食材としても役立つと考えられます。酵素以外に代謝に関わるビタミンB群・体のバランスを保つのに必要なミネラル類を含んでいることや、イソチオシアネートには食欲増進効果があるという説があることと合わせて夏バテの予防や軽減にも有効とされています。

また大根やかいわれ大根は様々な消化酵素を含みますが、特に糖質の消化酵素に関わる消化酵素が多く含まれているため脳疲労の軽減サポートにも効果が期待できるでしょう。かいわれ大根は生100gあたり47mgとビタミンCが野菜類トップクラスで、同じく抗酸化作用を持つビタミンEやβ-カロテンも多く含まれています。イソチオシアネートにも強い抗酸化作用が認められているため、発生した活性酸素を除去するからも肉体・脳の疲労回復を手助けてくれると考えられます。

免疫力保持・風邪予防

大根・かいわれ大根などアブラナ科野菜に多く含まれているアリルイソチオシアネートは抗菌作用があることに加え、白血球を活性化することで身体が持っている免疫力を高める働きを持つ可能性も報告されています。かいわれ大根に豊富に含まれているビタミンCにも抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用や白血球の強化などの働きがあると考えられていますから、合わせて免疫機能を整える働きが期待できるでしょう。

かいわれ大根にはイソチオシアネートやビタミンC以外にもβ-カロテンなど抗酸化作用を持つ成分を含んでいます。抗酸化作用からも免疫機能の正常化が期待できますし、β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されることで喉や鼻など呼吸器系の粘膜を丈夫にする働きが期待できる栄養素。かいわれ大根は100gあたり1900μgとブロッコリーの約2.5倍のβ-カロテンを含んでいますから、十分にβ-カロテン補給源としても役立ってくれるでしょう。消化機能をサポートすることも体力低下の予防に繋がりますから、風邪やインフルエンザが気になる時期にも適した食材と言えますね。

骨粗鬆症予防

かいわれ大根は抗酸化ビタミンを多く含んでいますが、ミネラルの含有はあまり多い食材ではありません。カリウムは100gあたり99mgなど大根を下回るものもありますが、カルシウム含有量については100gあたり54mgと比較的多めになっています。ビタミンDと共に骨の代謝やカルシウム沈着に関係し、骨密度を保持するために必要な栄養素とされるビタミンKを非常に多く含んでいることと合わせて骨粗鬆症予防にも効果が期待されています。ただし野菜類に含まれているビタミンKは吸収されにくいと言われていますので、過度な期待は避けたほうが確実でしょう。

デトックス・ダイエットサポート

イソチオシアネートは様々な働きを持つ可能性が報告されている成分ですが、健康番組・雑誌などで代謝を活発にする働きを持つ肥満予防成分として紹介されているのを目にした記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。イソチオシアネートの前駆物質であるグルコシノレート(芥子油配糖体)にも肝機能のサポートが報告されており、肝臓機能を高めることで老廃物や有毒物質の排出を促す=解毒作用を持つ成分として注目されています。一時期流行した「生大根ダイエット」なども、代謝向上作用・デトックス作用によって痩せやすい体を作ることが主眼でしたね。

かいわれ大根は辛味がさほど強くないことから大根よりもイソチオシアネート量は劣るのではないかとする見解もありますが、老廃物の代謝を向上させる働きが期待されているモリブデンなどのミネラル類・代謝に関わるビタミンB群を大根よりも多く含んでいます。食物繊維量やカリウム含有量は特別多いわけではありませんが、バランス良く様々な栄養成分が補給できることも健康的なダイエットをサポートしてくれるでしょう。代謝向上・デトックス効果については全ての人への効果が実証されたものではありませんが、100gあたり21kcalとカロリーも低いのでダイエット中の栄養バランスサポートや食事量のカサ増しとしても役立ってくれます。

上記でもご紹介したようにアリルイソチオシアネートを生成する酵素は熱に弱いため、ダイエットサポートとしても生状態での摂取が好ましいと言われています。アリルイソチオシアネートは細胞が破壊されてシニグリンとミロシナーゼが触れ合うことで生成されますから、おろす・刻むなどした方が効果的に摂取できると考えられています。根をカットしてそのまま使うことが多いかいわれ大根ですが、グリーンスムージーなどに加えてみても良いかもしれません。ただしにアリルイソチオシアネートには食欲増進効果があるとも言われていますので、闇雲に摂取するのではなく自身に合った取り入れ方を心がけるようにしてください。

妊娠中の栄養補給サポート

かいわれ大根は妊婦さんの健康維持や栄養補給に適した食材として紹介されることもある食材。理由は大きく2つありますが、第一に100gあたり96μgと葉酸を多く含むことが挙げられます。葉酸は赤血球の合成に関わる栄養素で悪性貧血(巨赤芽性貧血)の予防効果があることから“造血のビタミン”と呼ばれていますが、タンパク質や核酸(DNAやRNA)の合成・神経細胞の代謝などにも関わる栄養素。赤ちゃんの正常な発育に不可欠な栄養素でもあるため、妊活中から妊娠中・授乳中の女性には欠かせないビタミンの一つと言えます。

二つめの理由としてはビタミンK含有量が多いことが挙げられます。ビタミンKは血液凝固作用をもつビタミンのため、出産時の出血を少なくする・狭い産道を通ってくる時の赤ちゃんの頭蓋内出血を予防するなどの働きが期待できます。母子の健康をサポートしてくれるビタミンと言えますね。またビタミンKは骨の健康維持にも役立つので妊娠中~産後に摂取すると、骨・爪などが脆くならないようサポートしてくれるとも言われていますよ。かいわれ大根は食中毒予防や風邪予防効果が期待できるイソチオシアネートなども含まれていますから、妊娠時の健康維持にも役立ってくれそうですね。

アンチエイジング・美肌保持

かいわれ大根はイソチオシアネート・ビタミンC・ビタミンEなど抗酸化物質を多く含む食材です。β-カロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンEは3種合わせて摂取することで互いの作用時間や働きを高める相乗効果を持つという見解もあり、細胞の酸化を抑えて健康や若々しさを維持する働きが期待されています。酸化を抑制することから生活習慣病やがん予防に役立つ可能性がある食材としても注目されていますし、肌細胞の酸化ダメージを抑制することでシワ・たるみ・くすみなど肌の老化現象の予防にも繋がりますよ。

加えてかいわれ大根に多く含まれているビタミンCはコラーゲンの生成を促す・シミやソバカスの原因となるメラニン色素を作る酵素(チロシナーゼ)の働きを阻害することによる美白効果も認められている成分。β-カロテンも体内で必要に応じてビタミンAへと変換されることで皮膚粘膜を保持し、乾燥肌や皮膚炎症などを予防してくれると考えられています。血行を促す働きが期待できるビタミンEも100gあたり2.1mgとトマトの2倍以上含まれていますから、抗酸化やデトックス効果と複合して肌の新陳代謝促進やくすみ軽減にも効果が期待できるでしょう。脂質代謝に関わるビタミンB2と合わせてニキビ予防に繋がる可能性もありますよ。

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かいわれ大根の睡眠改善効果について

かいわれ大根にはメラトニンが含まれていると言われていることから、体内リズムを整え不眠改善や睡眠の質を高めてくれるのではないかという説もあります。メラトニンは松果体から分泌される脳内ホルモンの一種で、通称“睡眠ホルモン”と呼ばれるように自然な眠気を促す働きを持っています。メラトニンは本来私達の身体の中で合成されているホルモンで、原料となるのはセロトニンです。

諸説ありますが、人間の体内で作られる夜間メラトニン量と同じレベルを外部補給によって作り出すには、50μg程度のメラトニン摂取が必要だと考えられています。しかし、かいわれ大根のメラトニン含有量は100gあたり0.09μg(85ng)と言われています。食品類の中ではかいわれ大根がメラトニンを多く含むことは誤りではありませんが、必要量を考えると「補給源として睡眠改善に役立つ」とは言い難いでしょう。食材からメラトニンを補給するよりも、メラトニンやセロトニンの原料となるアミノ酸であるトリプトファンの摂取を心がけたほうが可能性は高いと言えます。

目的別、かいわれ大根のおすすめ食べ合わせ

かいわれ大根の選び方・食べ方・注意点

かいわれ大根に含まれている酵素類やビタミンCは熱に弱い性質があります。このため湯掻く・炒めるなどして摂取した場合は損失してしまう栄養成分も少なくありません。栄養・酵素などを余すところなく摂取したい場合には生のまま使用するのがベストと言われています。生状態だと苦みや辛味を感じますが、ドレッシング・マヨネーズなどと合わせると緩和することが出来ますよ。また少量の油が入った調味料を加えることでβ-カロテンなどの脂溶性成分の吸収率も良くなります。

かいわれ大根は消化酵素などの働きから胃腸機能のサポートに役立つと考えられていますが、体質・摂取量によっては辛味成分が胃腸に刺激を与えてしまう場合もあります。胃腸が弱い方やお子さんの食事に取り入れる場合は大量に使用せず、様子を見ながら量を加減するようにして下さい。辛味成分も熱に弱い性質がありますので、胃腸への刺激が心配な場合は逆にさっと湯がいたり、炒めものなどに加えて食べても良いでしょう。

美味しいかいわれ大根の選び方・保存方法

かいわれ大根を選ぶ際は軸にピンとハリがあり透明感のある色をしているもの、葉がキレイな緑色をしているかを確認します。葉の一部が黄色っぽい色に変色していたり、軸の部分がフニャフニャしているものは避けたほうが良いでしょう。全体的に変色しているもの・異臭がするものや、全体的にベチャベチャになっているものは廃棄することをお勧めします。

かいわれ大根は他のスプラウト類と同様に、あまり日持ちが効く食材ではありません。一概には言えませんが、パックに入って売られているものをそのまま購入し冷蔵庫(野菜室)に入れた場合であれば、保存期間は3日程度と言われています。保存時にパックの中に少量の水を入れてラップで蓋をして野菜室に入れ、一日一回水を入れ替えるようにすると5日から一週間程度もたせることが出来ます。と言っても早く食べきるに越したことはありませんから、使う分ずつ購入するようにしましょう。

かいわれ大根の雑学色々

かいわれ大根の栽培方法

かいわれ大根は簡単に家庭で栽培できる野菜の一つで、スプラウトなので発芽させるだけで間引き・追肥などの必要もありません。プランターや土などを用意しなくても出来る・収穫までの時間が短いということもあり、家庭菜園初心者の方・お子さんでの自由研究などにも適していると言われています。

栽培手順としては
①種まき
湿らせたコットンやキッチンペーパーなどを敷き、かいわれ大根用の種を全体にまきます。使用する容器については底が平らであれば問題ありません。ペットボトルの底部分を切って使ったり、使い捨てのブラスチックカップを再利用されている方も少なくありません。

②発芽させる
巻いた後は光を当てないようにして発芽を待ち、種が乾かないように時々霧吹きなどで水を加えてあげればOKです。根が出始めたら直接水をあげるようにし、1日1回水を交換するようにしてください。

③日光を当てる
芽が5cm~6cmくらいまで成長したら、日当たりの良い場所へと移動させます。淡い色をしていた双葉が日光に当てることで緑化され、草丈もぐんぐん伸びるようになりますよ。一週間~10日くらい水を変えながら日当たりの良い場所においておくと、食用に適したサイズになるので収穫して下さい。

と、大まかには3ステップとなります。普通の大根用の種でもかいわれ大根は作れますが、殺菌剤などの関係からカイワレ大根用として売られているものを使ったほうが確実でしょう。ちなみにかいわれ大根は豆苗のように一度刈り取った後、もう一度育てようとしても高確率で失敗します。買ってきたカイワレ大根を切って根の部分を使っての再生栽培も出来ないので注意して下さい。

参考元:イソチオシアネートとは?健康効果、調理・保存方法!アブラナ科の野菜、冬は大根・白菜メラトニンを多く含む食べ物一覧